2009年12月21日
先週末は、記録的な降雪により2フィート近くもの雪がワシントンDCを包み込み、除雪車が徹夜で作業にあたっていたが、上院議員も、日曜深夜から月曜未明まで議論を続け、本日未明(12月21日)の午前1時過ぎ、上院ヘルスケア法案のフィルバスター回避に必要となる、数ある手続き的投票の最初となる投票を通過させた。党路線に関する今回の60対40の投票は、現在のところクリスマス・イヴに見込まれている上院での法案可決投票のお膳立てとなった。
週末、連邦議会予算事務局(CBO)も、修正上院法案の分析を発表した。CBOによると、同法案は以下のような状況をもたらすと見込んでいる。
CBOでは、2019年以降も、法案の条項は連邦赤字を引き続きわずかながら低減させると予測しており、可能性としてGDPの0.25%から0.5%の削減を見込んでいる。2010年メディケア・パートBにおける医療提供者へのわずかながらの支払い増額を認めていた、もともとの法案の文言とは対照的に、修正法案はこの増額を削除しており、医療提供者への支払いは、持続可能成長率(Sustainable Growth Rate、SGR)に従い(覆される可能性が高いものの、2010年にSGR順守が覆されない限り)、21%削減されることになる。修正法案におけるその他の変更点としては、医療機器および保険業界に課せられる年間フィーが削減されている。しかしながら、製薬業界に課せられるフィーの削減は、言及されていない。
もし上院法案が見込み通りクリスマス・イヴに通過すれば、次なるステップは、上院と下院の法案を調整した後、各院で最終承認を行い、来月の一般教書演説までに大統領署名を得て同法案を立法化させることである。
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2009年12月15日
報道によると、昨夜上院民主党議員58人が、ヘルスケア法案について合意を得ることを目的として、民主党幹部会の独立系議員であるBernie Sanders、Joe Lieberman両議員と非公開の会議を持った。Joe Lieberman議員の支持を確保し、またフィルバスターを回避するために必要な60票を得るために、民主党は先週合意に至った、55歳から65歳の年齢層にメディケアを限定的に拡大する案と、公的保険に対して民間のアプローチを採用する案を廃棄しなくてはならなかった。当初から保守系民主党員の中には、個人および小規模企業に健康保険を提供するにあたり、新たに設置される保険エクスチェンジにおいて民間保険と競合する、政府が運営する健康保険、いわゆる「公的保険」設立への反対の声があった。先週、上院民主党議員グループは妥協案を作成、政府運営のプランに代わり、ホワイトハウス人事院が民間保険会社提供による全国規模の健康保険プランを監督するという案に至った。これは、現在の連邦職員のための健康保険ベネフィットのようなものだ。さらに、55歳から65歳の年齢層の特定の受給者はメディケアに加入することが出来ることとした。ただしこの場合、加入者の保険料は必ずしも政府援助を受けない。しかしながら去る週末、Joe Lieberman議員はそのようなメディケアの拡大は支持しないことを示唆、民主党はフィルバスターを回避するに必要な票を確保できなくなった。Lieberman上院議員の支持を取り付けるためには、上院民主党は先に合意に至った限定的メディケア拡大を含め、公的保険プランを完全に放棄することも辞さないようだ。まだ乗り越えなくてはならないハードルはあるものの、上院はクリスマス前に法案を通過させるに必要な60票を確保したようである。そうなると、ヘルスケア改革法案の今後の行方は、下院と上院の法案を来月に最終法案に調節する両院協議会次第ということになる。
2009年12月04日
米国連邦議会予算事務局(CBO)は11月30日(月)、上院が提案している健康保険料に関する法案の分析結果を発表した。民主党と共和党は共に、ヘルスケア法案における各々の立場を強化するのに、この報告書の結論を利用しようとしている。民主党は、個人または家族向けプランを雇用者を通さず独自に購入している非グループ保険市場加入者は政府からの補助金の影響を考慮すれば、平均で今よりも低額の保険料を支払えばよくなるとの点を強調している。一方共和党は、政府からの補助金の影響を除けば、非グループ保険市場での保険料が上がる点を強調する。両者ともその立場は間違ってはいないが、非グループ保険市場は、ヘルスケア改革の下では拡大するものの、保険市場全体においては、依然として比較的小さなシェアに過ぎないことも強調されるべきだろう。非高齢者の大多数は、雇用主を通じて保険を取得する。70%が大規模グループ保険市場、13%が小規模グループ保険市場*で、そして17%のみが非グループ保険市場で保険に加入し、非グループ保険市場の保険プランは新規の保険エクスチェンジを通じて購入される。CBOの分析によれば、上院法案の実現により、大規模および小規模グループ保険市場双方における保険料の平均は基本的に変化しないか、むしろ下がるかもしれないという。(*CBOの定義では小規模グループ保険市場は50名以下の従業員の企業)
しかし上院案においては、非グループ保険市場での平均の年間保険料は個人で5,500ドルから5,800ドルに、家族では1万3,100ドルから1万5,200ドルに上昇する。ただ、57%の加入者にとっては、連邦政府が保険料に補助金を支出することにより実質コストが大幅に下がる可能性がある。さらに、上院案において非グループ保険市場の保険料が上昇する最大の原因は、新プランにおける保険カバレッジに関する条項が、非グループ保険市場内の現在のプランよりも平均してずっと良くなるからだ。あまりよくないカバレッジしか提供しないことの多い現在の非グループ保険市場のプランとは対照的に、ヘルスケア改革の下では、非グループ保険市場におけるプランの保険カバレッジは、基本的に現在のグループ保険市場におけるそれと同じになるだろう。改革法案の他の影響、すなわち事務運営費用が若干低額になることや、加入者群の健康状態が多少良好になるといったことで、より統合的なカバレッジを提供することにより上昇する保険料はわずかだが相殺される。つまり、CBOの分析によれば、上院の改革法案では、多くの受給者にとっての平均保険料は基本的に変わらないまま留まる。非グループ保険市場では、より良い保険カバレッジが得られることを理由に保険料は上昇するが、非グループ保険市場の受給者の57%は連邦政府からのかなりの額の補助金を受領するので、彼らの負担分は平均保険料よりもずっと低額になるだろう。
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